2017年1月17日火曜日

π飲みの方が好きだけど ※誤植ではありません

 今日源氏π、もとい源氏パイの由来を調べる機会がありました。(僕のPCでは一発変換してくれなかった。)製品が完成した際、和風の名前をつけたい、と検討していたところ、ちょうどその翌年の大河ドラマが「源義経」に決まったため、とのこと。イマイチ信頼できる情報源が見つからなかったので確証は持てませんが。

 この名前、とにかくキャッチーですよね。由来は実は何でも良いのです。人間集団のある一族の名称である「源氏」+嗜好品である「パイ」。人間と人外たるお菓子の奇跡の遭遇。機械が最初では予測変換できないくらい遠い存在同士の合一。

予測変換で出せない、というのはなかなか重要だと思います。少し話が遠回りになりますが、僕はスマートフォンではSimejiという言語入力アプリを使っています。これのウリは強力な予測変換能力で、実際のところ大変便利です。ひらがなで入れるだけで最適(と思われる)予測変換を真っ先に表示してくれます。クラウド変換という機能があり、ネット上のサーバーにユーザー全員の利用履歴を収集・保存し、この記録から一番使われている回数が多い用法を提案しているのでしょう。

 しかし、使用頻度が多い変換(語法)を自動で優先的にサジェストされてしまう、というのは危険な場合もあると思います。生理的な嫌悪感さえ感じます。思考は言葉によって定義されるものであり、多くの人が使う言葉を用いるということは、考え方まで多くの人と同じく横並びにされてしまうということだと思うからです。
 
 だからこそ、源氏パイのような変換しにくい言葉の希少性が生まれます。一度の変換では現れず、現れるまでにも様々な言葉同市、もとい言葉同士の組み合わせを見ることができるのです。その一期一会のマッチングにより生まれる言葉が想像させてくれる風景は、とても刺激に富んでいると思います。


 僕も人間ですので、目指す言葉が一度で変換できなかったり、タイプミスで妙な言葉を書いてしますと結構な確率で苛々してしまいます。とはいえ、そういう徳にも、否、そういう時にも価値を見出せうようにしたいです。後半はちょっとやりすぎたな、ここまでくるとただの誤植&読みにくい文章に認定されてしまうぞ。しかし言葉同市ってどんな市かな。Cityかな、marketかな……。

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